犬の僧帽弁閉鎖不全症 入院②
*術後2日目*
お見舞いに行けないので電話しました。
看護師さんが対応して説明してくださいました。
↓
昨日はご飯食べたけど、缶詰のウェットフードだけだった。
今日はドライフードだけでも食べそうな勢いで食べてくれているので昨日より調子良さそう。
昨日はお座りの姿勢の時間が長かったが、今日は伏せているので、やっぱり昨日はちょっと痛かったのかな?という感じ。
今日はお座りもするし、伏せもするし、扉をあけると寄ってきて抱っこという感じもするし元気そう。
と、電話で教えて頂きました。
*術後3日目*
私の母がお見舞いに行ってくれました。
酸素室のドアをカリカリして興奮。
あまりにもでようとするので、特別に抱っこしていいですよと、許可をもらい、少しだけ抱っこさせてもらったようです。
私自身も電話で様子を聞きました。
食事は病院のドライフードに、持参した手作りのトッピングをつけて、食べているようです。
高い数値や低い数値もあるが、許容の範囲内かなということです。
こんな感じで数日は電話で対応していただきました。
特に変わった様子はなく、無事に入院期間を過ごしました。
もちろん数値は数日悪いですが、それは手術をしたので、すべてのワンちゃん悪いです。
ただただ合併症が起こらないことを祈る毎日でした。
犬の僧帽弁閉鎖不全症 入院①
*術後1日目*
マンゴーの手術前の心臓と手術後の心臓のエコーの様子をパソコンで見せてもらいながら説明を受けたのですが、大きな違いにとても嬉しかったです。
画面が4回切り替わるのですが、
①手術前の弁の動き
(ケンサクが切れているので弁が綺麗に形で閉じません)
②手術前の血液の逆流
(弁の閉じが悪いため赤と青が逆流している血液です。)
③手術後の弁の動き
(手術して弁が正常の位置に戻り、綺麗にとじています)
④手術後の血液の逆流
(赤と青がチラッと見える程度で、ほとんど逆流がなくなっています)
こちらからご覧ください。
↓
③で手を合わせたように綺麗に弁が閉じているの、わかるでしょうか?
④ではほとんど赤と青の色が見られず、血液の逆流を抑えられています。
(下に行く血流が青で、上にいく血流が赤)
弁が閉じる時にあわせの部分をしっかりつくってあげるのが大事なポイントらしいです。
点と点ではなく、掌を合わせたようにしっかり面と面で。
マンゴーは、逆流はほとんどない状態になりました。
弁の端の方から僅かなものがチロリと見えるが全く問題にならないそうです。
ここから先生の説明を簡単に綴っていきます。
輸血は最小限しかしていない。
麻酔をかけてから、手術前にマンゴー自身の血を抜いて、術後に入れてる。
人工心肺にのると、自分の血を止める為に必要な凝固系という因子がなくなってしまう。
なので、人工心肺に乗る前の自身の血液か、他の子の血液を入れないと血が止まらなくなる。
マンゴーの場合は人工心肺につなぐ時に、少し血液をいれておかないと薄まりすぎてしまうので、そこにちょっとだけいれてる。
術後に自分の血を戻すという形で血を止めている。
輸血はしなきゃいけない時にはするけど、輸血自体も体の負担になる。
輸血の血球、赤血球や白血球など、他の子のを入れると、とりあえずのところはしのげても、後から問題になるケースがある。
なので、輸血量は少なくできるなら少なくしたい。
この病院の場合は自分の血を戻すというのと、
他の健康な子達の血液をとってきて、血球の成分と水っぽい成分を分離して保存している。→新鮮凍結血漿
この水っぽい成分に、血を止める為の成分がいっぱい含まれてる。
新鮮凍結血漿を入れてる。
ほとんどマイナスない。
マンゴーは自身の血液とこの結晶を入れてる状態。
輸血量としては、術後の他の子をからの輸血量はゼロ。
人工心肺から少しだけ入ってるだけ。
(たぶん他の子の血液からとった新鮮凍結血漿のことだと思います。)
輸血の悪影響は最小限ですんでる。
今は脱水気味なので、イオンバランスが崩れているが、水を飲めば元に戻る。
1番気を付けないといけない術後の合併症は
血栓。
PLTという血小板の値、これが血栓のもとになるもの。
これが下がると体のどこかに血栓ができていたりする。
手術がうまくいったのに、術後の合併症で亡くなってしまう子というのは、ほとんどの場合が血小板がすごい低い子。
下がったらアウトではなく、そこからリカバリーできる子もいっぱいいるが、これがあがることが、退院のひとつの条件。
手術受けると絶対下がるもの。
(マンゴーのこの時点での数値は143000)
↓
術後しっかり血を止めて、輸血量も少ない子だとこれくらい。マシな方。
ピークで下がるのは明日。
これをしっかり見ていく。
上がっても下がることがある。
これがしっかりキープできるのが大事なポイント。
体の中の炎症反応
強い炎症反応を起こしている時にあがる数値。
機械の測定エラーででなかったが、たぶん今日10を超えてる、通常は1以下。
今日明日がピークで下がっていけば大丈夫。
白血球、体のばい菌をやつける兵隊、これが増員されているとうことは感染を疑う。
(マンゴーはこの時点で26000)
手術をするともちろんあがる。
これが中々下がらないと感染を疑って抗生剤を変更したりする。
ヘモグロビン
血液の濃さ。
マンゴーは脱水気味もあって現状は血が濃い。
人工心肺で血が痛めつけられているので、これが体の中でどんどん処理されていく。
なので、明日明後日でドンッと下がっていく。
軽い貧血になって、そこで止まってまたゆっくりあがっていく。
これが回復するのは結構時間がかかる。
1週間じゃ多分回復しない。
中にはどんどん下がっていく子もいる。
そうなるとせっかく輸血しなくて手術終わったのに、追加的にしなきゃいけなくなるケースもあるので、この貧血の値もみていく。
こういった値がある程度回復して、飲み薬でキープできるとなったら退院できる。
今のところはとても順調。
今日はお水も立って飲んでいて元気。
今日(手術翌日)の夕方からご飯あげはじめるが、だいたい8割の子が明日から食べはじめる。
出すけど食べない。
早い子は今日から食べる。
(マンゴーは食べました)
次のステップはこの数値が回復すること、ご飯を今日か明日食べてもらうこと。
以上が術後1日目の説明でした。
これからの課題は合併症です。
術後1日目のマンゴーの様子です。
↓
犬の僧帽弁閉鎖不全症手術 成功
手術は成功しました!
こちらが麻酔から覚めて面会に行った時の様子です。
先生からの術後の説明です。
↓
手術はかなり大変でした。
時間としては普通くらいの感じで終えれた。
相当慎重に手術しないといけない感じだった。
心臓がよじくれてるだろうということはもう予測していが、組織がめちゃくちゃ脆い感じだった。
組織が脆い子は経験的に体重がちっちゃい子とか、あとは変なもの食べている子とか、あとは高齢な子。
マンゴーは比較的若いのに、全体的にすごく、引っ張っただけでいろんなものがちぎれそうな感じだったので、かなり慎重に手術した。
今のところ出血もほとんどは止まっているので、とりあえずのところは大丈夫だと思う。
心臓の中の状態が、こういう脆い子の場合だと弁自体もすごく脆くなっている。
前尖という大きい方の弁、これがそっくりかえっているのはわかっていたが、やはりここを支える腱索が1本切れていた。
トータルでみて、腱索自体は2箇所切れていた。
それ以外も伸びてしまっている部分が結構あって、前尖は全然ダメになっていて後尖は少しダメになっていた。
これが中々やっかいで、前尖を治しても、ちょっとダメになっている後尖もしっかり治さないとダメ。
最終的に腱索を10本立て直している
他の先生より腱索入れるのは多い方。
一般的に考えたら10本なおすっていうのはかなりのもの。
比較的大丈夫な部分もあったが、大多数がダメだった。
そういったところを全部直して行った。
マンゴーの場合、腱索自体がものすごく細い。
引っ張っただけで切れてしまうようなレベル
普通腱索というのは繊維性なもので、かなり強靭なもの。
いつ追加で切れてもおかしくないよう状況だったのでそういった意味で今の段階で手術してあげられて良かったかなと思う。
この子の自前の腱索は今後切れる可能性はもちろんあるが、先生が入れた人工腱索は切れないので、この入院を乗り越えれればだいぶいいカタチにもっていけると思う。
弁が薄くて、箸からの逆流が多少みられるが全くたいしたことない量。
弁の形としては綺麗な形でできた。
逆流に関しては術後1ヶ月、変動するので、端から漏れてても消えてくる子もいれば、増える子もいるんだけど、経験的に弁の形としては綺麗な形でできているので悪化するということはまずないだろうと思う。
ただちょっとまだ様子見たい。
今の段階では確定できない。
左心房もものすごい薄かった。
かなり慎重に縫った。
出血のところもとりあえず大丈夫。
出血に関しては明日まで見ないといけない。
今大丈夫だと、99%大丈夫だけど、100%ではないので、まず、明日まで出血が止まっているかどうか。
それ以降は、血栓とか感染とかそういったところ。そこをしっかり制御していかないといけない。
1ヶ月経ったら安心。
先生が退院を決めたら95%大丈夫。
5%くらいの子であとから何か起こるっていうケースがありえる。
術後1ヶ月超えたら99%大丈夫。
過去に術後1ヶ月を過ぎて血栓できた子が1人だけいる。
なので、血栓の薬は術後3ヶ月飲んでもらっている。
1週間で脳梗塞になった子もいる。退院までしっかり数値はみていかないとダメ。
注射で維持してる状態では帰れないので、それを内服薬に変えて、1〜2日おいて飲み薬でも大丈夫なことを確認したらいつ迎えに来てもらってもOKです。
以上でした。
本当に先生にお願いできてよかったです。
お話を聞いたのは夜の22時でした。
明日先生はまた朝から診察です。
本当にお疲れ様でした。
22時半すぎに大阪を出発し京都に着いた頃は0時をまわっていましたが、大阪から京都までの道のりは穏やかに運転できました。
早くたくさんの人に報告したかったです。
夢が叶う第一歩を確実に踏み出せたという感じでした。
術後のパーセンテージや、退院の決定、お薬の期間などは病院によって判断が違うと思います。
年齢も病状も違います。
マンゴーの例を、ひとつのご参考にしていただければと思います。
犬の僧帽弁閉鎖不全症手術当日 手術前面会
手術当日の朝の9時に面会に行ってきました。
昨日入院してから左半分の毛を剃ってもらっていました。
ツンツルテンです。
きっと他のワンちゃん達の気配とかで、あんまり眠れなかったんだろうなぁ。。。
抱っこしているとすぐにウトウトし始めました。
先生からの術前説明で、マンゴーの場合、見た感じ、もしかしたら、中で心臓がねじれている可能性がある。
とゆうことは、心臓をひっぱって手術する。
その状態で腱索を修正しても、もとの位置に戻すとズレてしまう可能性がある。
と言われました。
聞いていなかったことなので、不安に不安が重なり心中穏やかではなかったです。
術前面会は私の母も一緒に行きました。
縁起でもないですが、もしかしたらマンゴーに会うのは「これが最後にはならない!」と、言い切れるものではないので、、、。
大きい大きい手術です。
「いってらっしゃい、マンゴー可愛いなぁ」
いつも通りのテンションで、いつもかけている言葉を。
あとは、ひたすら待ちます。
緊急の電話がかかってこないことを祈って。
犬の僧帽弁閉鎖不全症手術の前日入院
手術前日、予定より早く病院に着きました。
おしっこなどを人前で我慢する子なので、少し散歩して、排泄を済ませ、車に戻って、目やに、歯、耳もウェットティッシュで綺麗にします。
そして、入院。
なるべく、明るくいつも通り送り出します。
そして、私にできることはここまでです。
前々日に、トッピングしてもらえる手作り食を作りました。
ささみ、鳥肝、鳥の心臓、ブロッコリー、エリンギ、大根、カボチャ、白菜を煮込みました!
マンゴーの食べたことのある食材でなるべく沢山(^^)
それを1つずつgを測りながらパッキングしていき、冷凍します。
看病してくださる看護師さん、先生に、伝えきれない詳細をメモにして手紙を書きました。
毛布やクッションをすべて洗って清潔にして、車に積みました。室温がわからないので、毛布7枚、クッション2つと、大量になってしまいました。
家の匂いが少しでもマンゴーの安心になるように。
すべて自己満足です。
思いつく限りはしてあげたかったですし、もう思いつくことがありません。
あとは信じるのみ、の状態です。
自分が動く時はやるべきことに対して前向きに動けるものですが、「待つ」という行為はとても不安で疲れます。
明日の手術当日、朝の9時にマンゴーに最後の面会ができるようです。
そこで、ゆったり抱っこしてあげて、不安をなるべく感じさせないように送り出してあげることが、飼い主ができる最後の1つかなと思います。
二次診療 術前検査
術前検査に行ってきました。ここにくるまでの1ヶ月半は落ち着いて、本人も楽そうなのがわかりました。
とっても薬が効いていたのだと思います。
少し遊びだしたり、仰向けになってみたり、ビックリしました。
こちらが検査結果です。
先生のお話を簡潔に綴らせていただきます。
血液検査の結果、概ね、おかしなところはみつからなかった。
腎臓の数値は少しだけ高いけど、前回とあまり変わっていない。問題のない数値。
おしっこ検査、腎臓の機能をみたけど、とりあえず、手術前に問題有りなような値ではなかった。
以前聞いた手術リスクのままで、手術に臨めるでしょう。
手術前日の夕方に入院
手術は5時間。麻酔を覚ますのに2時間。
順調にいけば、次の日に自分で立って水を飲んだりできる。
2〜3日はICUで、お見舞いはゲージに手を入れる程度。
体調が安定すれば面会室で1時間面会もOK。
入院は最短で1週間。
私「入院が長引く子は合併症ですか?」
↓に対して、
例えば、血栓のマーカーがあがらない。
それどころか、症状がでてしまって、脳梗塞の制御に時間がかかる。
感染の兆候がみられて、白血球数が下がらない。
HOの値が上がってなかなか下がらない。
切ったところが腫れてしまっておさまらない。
免疫系が更新してしまって自分で自分の細胞を攻撃することが一時的にあるが、それの制御に時間がかかる。
などなど、、、
私「手術前に元気がある子は、合併症になりにくいですか?」
↓に対して、
全く関係ない。
体質的なことが大きい。
純粋に生きるか死ぬかだけでいうと、若い子、心臓の状態がシビアじゃない子、手術時間が早めに終われた子の方が、若干有利な傾向にはある。
合併症がでるかでないかでいうと、ほとんど変わりはない。
私「手術前に肛門の周りの毛などを綺麗にしないと、感染症になりやすくなったりしますか?」
↓に対して、
関係ない。
以上でした。
手術を決意してからこれまで、手術中に何が起こってもおかしくないと思い、マンゴーとの日々を大切にしてきましたが、一緒に眠れるのは後、5日。
頑張って!とは思うけど、このカウントダウンは前向きなものだけど、なんともいえない気持ちでした。
ただただ、大切に過ごしましたが、可愛がり貯めはできません。どんなに可愛いがっても、貯まりません。
後悔しない選択をしたけど、死なないで、これからも一緒に寝たい、とただただ思っていました。
その時は、ベッタリしすぎるほどに、3時間おきのおしっこも、ご飯も、寝るのも、ずっとずっと、マンゴー第一で構いまくっていたので、今、マンゴーの私への依存が更に強くなってしまいました Σ( ̄。 ̄ノ)ノ
二次診療 定期検診
前回から1ヶ月、定期検診に行ってきました。
先生のお話を簡潔に綴っていきます。
薬を増やして明らかに心臓の状態が良くなっている。
一回り小さくなって、数値的にも安心してみていられるまで落ちた。
これで手術までもっていくような形でいけると思う。
この間は結構スレスレな感じだった。
ちょっと余裕がでた。薬を増やしても、変わらない時は急いで手術しないと危ない。
利尿剤追加したので、腎臓の数値は上がっているが許容範囲。
私「シャンプーした当日から2日間の咳がすごく多かったのですが、手術までどうしたらいいですか?」
↓ に対して、
トリミングで状態が悪くなる子は結構多いので、最小限に。
負担がかかって心臓が大きくなって一時的に咳が出る。
咳と心臓の状態はイコールではないけど、柔らかい相関図はある。
全く咳がなく、肺水腫になる子もいるので、咳は1つの指標。
咳だけじゃなく、呼吸数をしっかりみる。
私「マンゴーの体系的に、かかりつけ医で、クッシング症候群疑うと言われたことがあるのですが」
↓に対して、
検査をしておいてもいいが、クッシング症候群だから手術をやらないというわけじゃない。
過去にも5〜6人くらいいた。
クッシング症候群を持っていたら少しだけリスクがあがる。
理論上は、感染症になりやすくなる。
血栓ができやすくなる。
私「咳をしているときにできることはありますか?」
↓ に対して、
どうにもできない。興奮しないように落ち着かせるしかない。そんなにやれることはない。
*なんの根拠もないことなのですが、私とマンゴーの場合を書かせてください。
[ 咳をするとき、犬は下を向いてしますよね。
ゆっくり優しく声をかけながら、お座りの状態に持っていき、大丈夫だよーっと声をかけながら両手で頬横を撫でながら、顔を上に向けると早く治ることが多かったです。
圧迫されている気管が体制的に楽になるのかな?と思いました。
マンゴーの場合です。無理はなさらず、ダメな時はワンちゃんに任せてそっとしてあげてくださいね。]
私「住んでいる処は、夜間の救急がありません。また肺水腫の時のように、呼吸数が荒くなって、朝の病院まで危ないと思った時、持っている酸素室に入れて、利尿剤を追加であげていいですか?」
↓ に対して、
呼吸数があきらかに上がっていたら、とりあえず1個。
しばらく経ってそれでも落ち着かないようなら、もう1個。
そして、朝イチ病院。
*これは私の場合です。
私のもらっている利尿剤の量にも関係があると思うので、万が一の対処方は、それぞれの主治医に確認してくださいね。
酸素室を嫌がって、余計に興奮しちゃう子なんかは中々難しいようです。
私はそれが気になっており、自宅で音などをつけて慣らしておいたりしました。
酸素室の音は大きいです。
たぶんワンちゃんは結構ビックリすると思います。
そして、この日に手術日が決定しました。
5月21日です。
早いらしいです。
酷い時は半年待ちだったそうですが、最近は手術の頻度を多くしているそうです。
次は手術の1週間前に術前検診です。