余命半年宣告の愛犬の心臓病を治す!

このブログは愛犬の僧帽弁不全症の根治を目指しています。同じ病気の愛犬と暮らす方に少しでも情報提供になればと思い始めました。

二次診療の初診 手術の決意

f:id:mangochan:20200710121207j:image

 

この時点で、クラウドファンディングに挑戦することに致しました。

結果沢山の方のおかげで、成功したのですが、この時の私は藁にもすがる気持ちでした。

 

初診の日のことを書いていきたいと思います。

 

マンゴーを預けて検査をしてもらってから、先生とお話します。

 

マンゴーの心臓の状況はかなり進行しているとのこと。

とりあえずお薬を増やさないと、またすぐ肺水腫を起こす。

 

今後どうなることが予想されて、どうしていかなきゃいけないのか、の説明がとてもわかりやすかったです。

 

録音させていただいたので、すべて文字に起こしたいですが、1時間近く説明してくださり、画像を見ながらでないと難しいことも多いので、簡単にはなりますが、流れを書きます。

 

心室と左心房の間の僧帽弁が壊れている。

これは逆流防止弁です。

前尖(ぜんせん)という大きい弁と、後尖(こうせん)という小さい弁がある。

その2つがそっくりかえらないように腱索(けんさく)という糸で引っ張って、下でピタッとなるが、そこが切れてしまっている。

  ↓

弁が持ち上がって、然るべき位置で止まらない。

 

腱索は無数に沢山ある。

一部切れていて、一部のびている。

そして大事なところが切れている。

マンゴーの場合、前尖が折れてそっくり返っているので、おそらくここの部分の腱索が切れている。

        ↓

逆流が多い、重度の逆流、心臓もとても大きくなっている。

 

 

心臓の真上に気管が走っている。

その気管が、下から膨れ上がった心臓に圧迫されて気管が変形し、咳がでる。

 

心臓は無限に大きくなれるわけではない。

結果、肺水腫になる。

一度の肺水腫で死ぬ子の割合は、20〜30%

 

薬をどれだけ飲んでも弁は治らない。

血液の渋滞を制御する為に飲む。

 

利尿剤は飲み続けると必ず腎臓に負担がかかる。

 

なぜ、この病気になるのか→体質

 

病院にくる子の半分がチワワ、次がトイプードル。

体質がそうということは、進行する

   ↓

薬を増やす

   ↓

腎不全と心不全のせめぎ合いの末、どちらかで命を落とす。

 

マンゴーの場合、2/15に肺水腫を起こしたので、統計的にいくと、余命がこの時点から8ヶ月。

 

手術の理屈は簡単で、左心房を切って、弁を直接見て、人工腱索というとので繋ぎ直し、弁を元の位置に戻す。

 

人工腱索は人間の手術で使われるものと同じ。

 

うまくいけば、逆流を治せる。

薬も減らしたり、やめたりできる。

 

ただ手術はとても難しい。

心臓の大きさはチワワやトイプードルで卵くらいの大きさ。

弁は小指くらい。

 

左心房を切ると血が吹き出すので、心臓を一度止めないと手術ができない。

 

人工心肺を使うが、人工心肺を使うと合併症のリスクがすごく高くなる。

 

成功率は90%

 

残りの10%が合併症で命を落とす。

術中死もあるが、確率は低い。ほとんどが術後の合併症。

 

薬で2〜3年生きれる子には進めない。

1割でも命を落とす可能性があるから。

 

マンゴーの場合は余命半年を切ってるので、状況としては、手術を勧める。

 

*この日通院で来ていた、2ヶ月前に手術したチワワの心臓の、術前、術後の心臓の大きさと逆流量の違いを見せてもらいました。

全然違いました。感動です。

 

 

腱索というのは、一本入れればいいというものではない。

こちらの先生は修復にものすごくこだわっていらっしゃいますので、糸を入れる本数も多く、9割逆流を止めれているそうです。

そして、ほとんど子が、術後3ヶ月でお薬をやめれているようです。

 

 

手術に成功すると、逆流を抑えられ、薬も減らしたり、やめれたり、この病気で死ぬことはほとんどないですが、、、

弁が壊れるのは体質なので、反対側の右心房と右心室の弁が壊れる可能性はありえる、と。

 

これまではそこに至るまで、犬の場合、左が先に壊れて死ぬので、反対の弁で死んだ子はいないが、僧帽弁閉鎖不全症の術後2年で、反対の弁も悪くなり、薬を再開した子が1人だけいるそうです。

 

現時点で手術を予約しても、3〜4ヶ月待ち。

まず、マンゴーの場合、薬を増やして安定するかどうか。

重度の逆流と、心臓悪液質というご飯を食べても少しずつ痩せてきている末期の症状もあり、なるべく早めたいとのこと。

待ってる子の中で、まだ余裕のある子は待ってもらったり、急変したら、先に手術したり、お互い様で飼い主様には理解をしてもらっていると。

 

ただ、1ヶ月以内にできることはまずないと。

 

出来るだけいい状態で手術まで持っていきたいから、月1回通院は可能か。

できなければ、かかりつけ医と連携すると。

 

心臓が治っても腎不全が残ってしまえば、意味がない。BUNは100まで大丈夫。

それより気にするのはクレアチニン、この数値は2まで。

2を超えても手術できないわけではない。

早めに預かって、点滴などで数値を下げてから手術したりする。

この基準値は病院の持っている機材によって多少変わるようなので、

先生に確認なさって参考にしてください。

 

入院 最低1週間

 

1週間で退院できる子 → 4割

2週間で退院できる子 → 4割

残りの2割が3〜4週間かかる。

 

この手術で命を落とすのは10%と書きましたが、合併症になるのが10%という意味ではありません。

合併症になる可能性はもっと高いです。

それを制御できずに命を落とすのが10%ということです。

合併症になっても、その後の処方で回復していく子もいます。

 

この病院の場合、2キロ以下だったり、14歳以上である場合、特に合併症が起こりやすく、入院期間も長いとのことです。

通常は3キロ以下でもリスクに該当します。

 

予算

 

1週間の入院の場合 → 110〜120万円+消費税

 

150万を超えることはあまりないそうです。

ただこの病院は、先生が費用が原因で手術できないことが嫌なので、カツカツでやっているとおっしゃっていました。

 

病院によって、金額は何十万単位で差があると思っておいた方がいいです。

 

 

何に関しても、質問したことにはすごく丁寧に答えてくださいました。

 

そして、手術するのか、内科でできるところまでいくのかを検討してください、と。

 

内科治療を選んだ場合、心臓の状況が詳しくわかるので、ベストな薬の種類と量を教えていただけると思います。

実際マンゴーの場合は全く薬が足りてないことがわかり、良かったです。

 

そして、この日もらった薬を飲むとびっくりするくらい効きました。

マンゴー自身が楽なのがわかりました。

 

 

私は手術を決意しましたが、本当に行って良かったです。

もし、手術をしなくても、薬を続けるのであれば、苦しみを緩和してあげられるという面で行って良かったと思います。

 

こんなに、検査でわかる範囲が違うんだと感心しました。

 

悩んでいらっしゃる方の背中を押せたり、寄り添えたらいいなと思います。

 

 

現状、マンゴーは手術成功し、心臓の薬をやめました。現在、術後2ヶ月弱ほどです。あと1ヶ月血栓防止の薬を飲んで薬は全て終了となる状況です。

 

この状況に至るまでのことを今後書かせていただきます。